女性用のロンジーであるタメインの布には、さまざまな色や模様がある。生地は、伝統的なシルクやコットンのほかに、最近では化繊も少なくないが、国土の大半はなんといっても暑いお国柄、コットンが主流だ。女性たちは気に入った布を選んで服を仕立ててもらい、おしゃれを楽しむ。既製品はほとんどないので、通常オーダーメードになる。

固有の伝統をまもる国境周辺の少数民族の布は別として(民族調という意味ではこちらのほうが関心がもたれやすいが)、マンダレーやヤンゴンなど、大都市の布のマーケットでは、プリントものやタイからの影響の強い模様の布などもあり、さらに毎年流行の新柄も売り出される。

上下お揃いの伝統的なお洒落着では、コットンの布地にかわいらしい花やひし形の模様が織り込まれているものが多い。

このような模様は、模様の部分の横糸に模様の色の糸を足して織っている。上下一着分の布地ごとにつくられる一反の布には、あらかじめブラウス用とスカート用の模様が織り分けられており、タメインの正面にもっとも華やかな模様がくるようにデザインされている。

とはいえ、大きな都市では、若者はジーンズにTシャツといういでたちが主流になりつつある。顔立ちがミャンマー人そっくりな私が、主人の実家であつらえてもらったビルマ服を着て生地のマーケットをうろつくと、よく地方から来た生地のバイヤーと間違われ、今年はこの模様が流行よ、あなたどこから出てきたの、とビルマ語で声をかけられる。


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