MYITTAの工房

日々のくらしや手作り、ときどきミャンマー

January 2013

有名なバガン遺跡に先んじる重要な遺跡の一つにシュリクシュトラ遺跡があります。
これまで英語の研究報告が少ないためか、外国人には情報が少ない遺跡だったので、前回のミャンマー訪問の際に訪ねてみました。

事前に博物館の知人を通じて見学依頼をしたので、現地で長年発掘調査を続ける考古学者のウィン・チャイさんに遺跡を案内していただくことができました。

ピューの街にほど近いこのシュリクシュトラ遺跡は、タイエーキッタヤ―村の周辺に散在する複数の寺院とパゴダから成り、街を囲むように15キロほどの円形の市壁も現存しています。

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ここ数年、ミャンマー人専門家らが発掘調査を続け、未整理ながら新たな発見が多数あったそうです。前に登場したイタリア人専門家(エーヤワディー川をともに渡ったミラノ工科大教授)が、数年来ワークショップを行って、現地の専門家の育成にも努めているそう。

遺跡内に残るそれぞれのモニュメントはレンガ造で、主に正方形平面に迫り出し式のヴォールト天井がかかるものや、円錐形のパゴダなどがありますが、その様式や構法はさまざまです。

保存状態の良いモニュメントや、

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ドームの推力で崩壊しそうになったというモニュメントを鉄鋼で囲って抑えすぎたようなモニュメントの他、

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私としてはやはり迫り出し式の天井構造がむき出しになった半壊のモニュメントなどに目が釘付けでした。

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また、最近の地震で崩壊したという市壁の一部も見せていただきました。

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この遺跡の建築の概要については、Kyaw Latの'Historical sites before Bagan ("Art and architecture of Bagan pp.14-25, 2010")'や、Elizabeth H. Mooreの"Early Landscape of Myanmar(pp.167-180, 2007)"にまとめられています。

まだまだ詳細の研究はこれからとのことですが、ウィンチャイさんご自身は、日々目で見た経験から、これまでの定説と違う説う学説もお持ちのようです。はやくその成果がまとめられて、できれば英語で出版してほしいものです。

ウィンチャイさんのおかげで、おびただしい数のモニュメントを効率良く見せていただけましたが、もし一人で旅行がてら回ろうとしたら、なかなか難しいと思います。休憩場所もないので、暑さがかなりこたえました。

でも近くのピューの街にはとても素敵なリゾート風のホテルもあり、ゆっくり見学しながら滞在するには良いエリアでしょう。

ちなみに、ピューの街はラーメンのような麺料理が有名で、とてもおいしかったです。

だいぶ間があいてしまいましたが、以前書いたエーヤワディー川をわたる!の続きです。

船に乗るのは30分くらいと言われていたのに、やっと目的地となる岸が見えてきたのは、1時間もたったころでした。
船を岸に寄せていくのでそうだと解るものの、見えるのはただの砂浜。いや、多少、砂浜が階段状に整備されているか。

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船が着くと、また幅15センチの板を渡して皆で降り立ったのでした。
ここからかなり急な斜面を登り、ところどころ階段が作られた細い参道を登っていきます。

途中、物置のような建物の裏手にトイレがあるというので、女性陣は順番に小休止となりました。
このトイレが・・・。斜面に長い角材の杭を立てた上に築かれた、半畳ほどのスペースに和式トイレが設置されています。扉はありました。やはり15センチほどの板を小走りにわたって、そこまで渡り、用を足すのですが、穴の先には中空がぽっかり空いているのです。幸い、本人からは何も見えないので気になりませんが・・・。

さて、なかなか急な階段を上り下りしながら進んでいくと、途中から階段にトタン屋根が掛けられた参道になります。

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このころ、もう学生達はさっさと行ってしまいましたが、私は疲れ切ったイタリア人の教授の話し相手になりながら、ゆっくりと登って行きました。この方は、私もかつてお世話になったことがあるミラノ工科大学の先生で、もう10年も近隣の遺跡の保存のために活動されているそうです。思いがけず、建築保存学の先生と、イタリア語でお話する時間がもてて、私としてはこの長い階段が楽しいものになりました。先生は聞いていたより遠いじゃないか!としきりに来たことを後悔されていましたが・・・。私達は、考古学者のウィン・チャイさんの強い勧めでこの古くからの縁のあるパゴダに来ることになったのですが、私達の関心はともに、「古くからの縁のある新しいパゴダ」ではなく、「古い遺跡」そのものだったのです。

さて、途中でサルと出会ったりしながら、私達も目的のパゴダに到着しました。
そこからの眺めどうでしょう。

遥かに広がるエーヤワディー川!

なかなかの高さまで登ったことがわかります。

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このエーヤワディー川の眺めは疲れを吹き飛ばし、忘れられない思い出となるものでした。

帰りの船旅は下りだったためか、当初聞いていた30分ほどでピューの街に無事戻ったのでした。

ミャンマーに行くたびに撮った写真でポストカードを作ることにしました。

まず第一弾は動物達の写真です。主人の実家のメティラーで見かけた、ミャンマーの日常で身の回りにいる馬、牛、子ブタなど。

ちょっとしたお土産や、メッセージカードとして使えるよう、これからシリーズを増やしていくつもりです。


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