MYITTAの工房

日々のくらしや手作り、ときどきミャンマー

February 2010

ミャンマーを代表するシルク織物の産地アマラプラでは、100のシャトルで織るものを意味するルンタヤと呼ばれる、波模様や花の模様をあしらった織物が有名です。

その名の通り、さまざまな色や模様を実現するために、たくさんのシャトルを並べて、手作業で模様が織られています。

かつて宮廷衣装用に培われてきたこの織物は、現在では結婚式や正装用の衣装に使われています。

伝統的な波の模様や花の模様のほかに、現在ではそれらをアレンジしたさまざまな色とデザインが作られていますが、最近では、光る素材が人気とのことで、銀糸を織り込んだり、ラメで縁取りをした華やかなデザインのものも多いそうです。

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先日は、ミャンマーの絹織物の産地として最も有名なアマラプラに足をのばし、知人の紹介で、絹織物の工場を何件か見学させてもらいました。

木製の伝統的な機織り機がリズミカルに大きな音をたてる工場では、若い女性から年配の男性まで、さまざまな人が分業で作業を進めていました。

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糸束を糸巻きに巻きなおす人、ひたすらもくもくと下地となる生地を織る人、模様部分を織り込む作業をする人などなど。

DSC_0078 (2)百のシャトルで織るものを意味するルンタヤと呼ばれる伝統的な意匠には、本当にたくさんのシャトルが使われていました。

幅およそ107センチくらい、長さは2m前後の、女性用ロンジー一枚の模様を織り込む作業には、2人がペアになっておよそ1カ月を要する手間のかかりようです。

もちろん、模様を機械で織り込んだ布もありますが、裏を返してみれば、その仕上がりの美しさに、手織りの模様織りの良さがすぐにわかります。

ルンタヤ模様のシルクの布は、現地でも、機械織りでも1枚日本円でおよそ3千円から、手織りでは8千円から3万円くらいします。値段は、織りのきめ細かさやなめらかさ、張りの強さ、模様の細かさや色数などから判断されています。

なかなか高価なものですが、手間を考えれば納得ですね。

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