MYITTAの工房

日々のくらしや手作り、ときどきミャンマー

January 2010

ミャンマー料理はほとんどが火を通したものですが、外国人の場合、大人でもお腹を壊すことが少なくありません。前回は、ミャンマー人である主人でさえ、胃腸がすっかり日本に慣れてしまったためか、ミャンマーに行ってお腹を壊していました。

なので、今回の旅行では、1歳5カ月の娘の食事は心配事でした。暑い国で小さな子がお腹を壊すと大変なので、基本的には日本から持参したレトルトの幼児食を食べさせるようにしました。ご飯系とおかず系を日数分持参したので、結構な荷物になりましたが・・・。

途中からは、現地の実家や友人の家では、ご飯などをもらって散らかしながら食べることもありました。ミャンマーのお米はタイ米に似た細長いぱさぱさとしたお米なので、娘が食べるときの散らかりようといったら・・・・。目も当てられないほどでした。

結局最後の日に熱と下痢ぎみになりましたが、一応抗生剤入りの下痢止めを飲ませた甲斐あってか、大事に至らずにほどなく治りました。

口に入れたものばかりではなく、疲れや様々な要因が重なった可能性もありますが、やはり乳幼児連れの旅は心配だらけです。

1歳5カ月の娘は現在さかんに言葉を吸収する時期です。日本では「パパ」、「ママ」、に次いで「おいしー」、名前を呼ばれると「はい!」、そのほか、「ジュー(ジュースのこと)」、「パッパッ(パッカパッカのつもり)」などのほか、大人には理解できない自分語を盛んにしゃべっていました。

そんな娘は、10日と短い時間でしたが、ミャンマー滞在中に聞きなれないミャンマー語に包まれて、ちょっと不思議そうな顔をしていました。でも、盛んに自分語を話しかけたりして、コミュニケーションをとる意欲満々の様子。
ミャンマー語で覚えたのは、ミャンマー人が顔に塗るタナカのことをさす幼児語の「カッカ」で、盛んに指さしながら言うようになりました。

日本語は多少混乱が生じたようです。滞在中から、パパのことをママと呼ぶようになってしまいました。ママもママですから、要するにパパという言葉が出なくなったのです。

言語吸収の盛んなこの時期の脳みそには、一体どんな刺激が伝わったのでしょう〜!

私自身は、これまでいろいろな言語を勉強したことがありますが、ミャンマー語はなかなか習得が難しいと感じています。発音や、ひとつの単語が短く、アクセントによって意味が変わることなどのためです。娘の場合は、今からなら簡単に身につくのでしょうけれど、残念ながらふだん完全に日本語ばかりの我が家です。

荷物は多くなりましたが、不便な地への子連れ旅行用に、いろいろ持参しました。便利だったものを紹介します。

・ポット型浄水器(1リットル用)
→現地の飲用水をこのポット型浄水器にかけてから利用。子供用の食器類を洗う時のすすぎにも使いました。

・湯沸かし器
→浄水器とセットで大活躍です。

・折りたたみ式ベビーバス
→空気で膨らませるタイプ(あわせて小型の手動空気入れも重宝しました)。ホテルでも、シャワーが高い位置についていたり、浴槽がないことが多いので。また、使い慣れているものだと本人も安心のよう。洗濯桶としても大活躍でした。

・吸盤つきフック、S字
→子連れの水回りはモノが多く、複数あると仕分けして使うのにとても便利。スポンジの乾燥用、洗面用具用、手拭きタオル用、足ふきタオル用、などなど・・・

・ジップつきビニール、手提げ型ビニール袋
→ともに大中小用意して行きましたが、意外にも大が一番活躍。小さい袋はゴミ袋としてすぐに取り出せるように、各種バッグに。

・洗濯物干しヒモと洗濯バサミ
→子連れでは洗濯物が膨大なので必須です。今回は、いつもの旅行で使っていたヒモでは短いと感じました。子連れでは長いヒモを準備すべきです。

・小分けタイプのウェットティッシュ(消毒効果のあるもの)、ポケットティッシュ
→たくさん使うけれど、大きいものよりも小分けタイプのものをあちこちのバッグに入れておくほうがコンパクトだし使いやすい。

・少し大きめのタッパー容器
→洗った食器などを一時入れたり、消毒剤のつけおき容器にしたり、子供のお風呂のときの桶にしたり、とにかくいろいろ活躍。スーツケースの中では、つぶれてほしくないものを中に入れて収納ケースにも。

・バタフライナイフ

・100円均一のおもちゃ
→飛行機の中や、待ち時間などに。壊したり、途中でなくしても悔しくない値段だし、現地の子供にお土産にもできる。

・保温のできる水筒(500ml)
→子供のミルクや飲料は粉末タイプのものを持参したので。機内でお湯をもらっておく場合などにも、このサイズが思いのほか便利だった。

・やや深めの紙皿
→子供の食器を洗う水が確保できない移動時などに。こぼしたり、よれたりしにくい深めが便利。

・大判ストール
→おしゃれはもちろん、機内の毛布代わりや温度差のある移動時に子供を抱っこしたままくるまれて上着が不要。車窓の日除けにも。

・虫除けスプレー
→蚊や虫が多い地域で、ホテルの部屋や浴室、車内などで。

・懐中電灯
→停電が多い、電気がない地域で。

私自身、先進国以外の海外に行くときは、市販の風邪薬や下痢止め、痛み止め、熱さまし、酔い止めといったよく使う薬のほかに、抗生剤(飲み薬、軟膏)を必ず持参します。

今回、子供用には、出国の前の週に風邪でかかりつけの病院に行った際、抗生剤入りの風邪薬(下痢止め効果もあるもの)、下剤タイプの解熱剤を処方してもらいました。

結局、帰国直前に娘が熱を出したので、解熱剤はとても助かりました。ただ、数が少なくてギリギリだったので、安全のためにせめて3日分用意すべきだったかと思います。

風邪薬は散薬で、少量の水かぬるま湯で溶いて飲ませる甘いタイプのものでしたが、後からひろがる苦味を嫌がって、飲ませるのが大変でした。

乳幼児に薬を飲ませるときに便利なスポイトを持参し忘れたことが反省点でした。

子供が1歳になる夏ごろ、ミャンマーにいる主人の父の容体が良くないことなどから、年が明けたら娘を見せにミャンマーに行くことになり、子供に必要な予防接種について調べました。

予防接種については、安全性の問題などもあってなるべく敬遠される方も多いですが、私自身は、仕事で環境の厳しい国などにも行っていたので、肝炎や腸チフス、破傷風、狂犬病など、さまざまな予防接種を受けていましたので、特に衛生面で心配がある場所に行く場合には、接種しておいたほうが良いと考えています。

ミャンマーは人が暖かくて素晴らしい国ですが、乳幼児にとっては衛生面はやはり心配な部分が多いのです。

しかし、なかなか予防接種についての情報はありませんでした。時期的にも、数か月しかなかったので、いくつかの予防接種を受けるには十分な時間もありません。乳幼児は、多くの予防接種を2度接種しなければならず、種類によって1週間から4週間あいだをあけなければなりません。新型インフルエンザの予防接種も、ニュースで連日耳にするものの、まだ具体的なことが決まっていない頃でした。

かかりつけの小児科の先生からは、ミャンマー大使館か、気候が似た近隣の国の大使館に確認するように言われましたが、大使館などでは、旅行では必要ないとか、詳しくは病院と相談するように、とのことで、参考になる情報はもらえませんでした。日本人が旅行で行く先は、どうせ観光地や大都市だから大丈夫、という感じです。

仕方なく、小児科の先生と相談して、行き先が、暑くて蚊が多い東南アジアであること、経由地などでさまざまな人と接触の機会があること、井戸水を使用する地域であることなどから、必要と思われる予防接種のうち、優先順位の高いものを限られた時間で接種することになりました。

その結果、日本脳炎(2回)、B型肝炎(2回)、季節性インフルエンザ(2回)、新型インフルエンザ(2回)の合計8回を接種しました。

小さい体でこんなに接種しても大丈夫なのか心配しましたが、結果的には順調に終えることができました。最後の新型インフルエンザは間に合うかどうか心配でしたが、無事出国の3日前に2回目を接種することができました。



2010年になりました。年明けから、ミャンマーにある主人の実家に行ってきました。今回は、向こうの家族に子供を見せに行くのが大きな目的で、初めて1歳5カ月になる娘を連れてミャンマーに行きました。

ミャンマー人は子供好きで、娘は家族はもちろん、隣近所の方たち、道で出会った見知らぬ方たちからも可愛がられて、アイドルでした。ほんとに生き生きと遊んでくれるので、娘はとても楽しい刺激的な旅となったと思います。

実家はマンダレーからさらに車で数時間のメティッラー。日本からは、飛行機を乗り継いで、最短でも片道1日半はかかる長旅です。しかも、現地の実家では、電気は一日中は来ないし、水も井戸水を水道につないだもの、ガスはもちろんありません。

結果的には、帰国間際に熱を出して1日寝込んだ以外、何事もなく、楽しく充実した旅となりましたが、小さな子連れでの不便な地への旅行には、当初いろいろと不安がありました。

最近では、子連れ旅の市場が活性化して、だいぶ気楽に行けるようになってきたと思います。が、さすがに不便な場所に行く例は少ないらしく、事前にいろいろと調べましたが、なかなか参考になる情報やアドバイスなどもありませんでした。

そこで、このような便利ではない場所に乳幼児連れで行かねばならない方の参考になればと思い、今回の子連れ旅での経験について、いくつかにわけて書いてみたいと思います。

・予防接種
・携行した薬
・便利グッズ
・子供の言葉の習得
・食事


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