ミャンマー南部、ベンガル湾に面した半島部の海岸は、知られざる真珠の産地です。日本の某大手真珠メーカーもこの地に養殖場をもっています。南海真珠として販売されるその真珠は、白ばかりでなく、シャンパンイエローや淡いピンク、グレーなど、様々な色があり、大粒のものが多いことも特徴です。温かみのある大粒の南海真珠は、なんともおおらかな高貴さを漂わせています。

高い値段で取引される形が真円に近い真珠は、ほとんど海外で売られてしまうので、ミャンマー国内に流通する真珠の多くは、多少色や形にばらつきのある愛嬌のあるものばかりです。日本の高級店に並ぶ真珠のような近寄りがたいほどの高貴さではありませんが、淡い色合いのなかに清楚な美しさがあります。真珠とエスニックなシルバーのビーズを組み合わせて作られたアクセサリーなども、この土地ならではのセンスで何とも魅力的です。

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以前、ミャンマーの友人から頂いた白い真珠のセレモニーネックレスは、少しつぶれたお団子型の粒を連ねて作られていました。形が少し違うだけなのに、なんだか、これまでのパールネックレスのイメージと違っていて、なんともふくよかなのです。おおらかなお国柄が出ているように感じます。
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